Hegel, Today! ●ヘーゲル哲学は、不合理で無意味な形而上学? ●ヘーゲル哲学を理解するための3局面(段階) ●予期せざるエピソード ●第1局面:「精神」による一元論 ●第2局面:物に対する「関係の第一次性」 ・廣松渉氏の提唱した「関係の第一次性」とは? ・「精神」の性質を調べるために、言語に着目。 ・構造主義言語学の「差異の体系」と、ヘーゲルの「観念論」。 ・女豹からの一撃 ・科学的帰納法が内在させる「論点先取の誤謬」 ・誤解を解くための返信 ・ハイデッガーの「として−構造」と、廣松の「以上の物」のイデア性。 ・「ある者(として)」のイデア性 ・廣松認識論の「四肢構造」 ●「前−人称的」世界 ・廣松のコギト(我思う)批判 ・サルトルの「非反省的(非定立的)自己意識」への批判 ●第3局面:メタ世界の創造 20. The three aspects (14) 2000. 03. 27. ・「弁証法的運動」の過程を、「メタ世界」を創出する「メタ化」と捉える。 ・青年ヘーゲルとフィヒテの「自我=自我」 ・「メタ世界」とは? ・「矛盾」について―『差異』論文の時点 25. The three aspects (19) 2000. 06. 28. ・「関係」論、再説 ・「矛盾」について―『信仰と知』論文の時点
・ヘルダーリンのヘーゲルへの影響
・『精神の現象学』の序文と緒論 ・『イエーナ期の体系草稿 II』(1804/5年)での「存在」概念 ・『イエーナ期の体系草稿 I』(1803年)での言語論
思えば拙宅のオーディオ・システムを、小ぶりとはいえブリティッシュ・サウンドにまとめ上げ、あとは発電所のモーターを英国製に変える以外にはないと考えるにいたったころ、インターネットとやらがはやりだしたのでした。流行には目のない私、飛びついたのは言うまでもありません。カローラ、マークII、そしてクラウンといった輩を唾棄すべき畜生とみなし、免許証なども持たない私が(あっ、今ではスズキの軽に乗っています)インターネットをやらずして誰がやると、さような感じでした。 まずホームページを作ったのは定跡どおりですが、問題はE-メイルです。無料ソフトであるインターネット・エクスプローラーの、そのまたおまけソフトで打って、はたして地球の裏側まで無事届くのであろうか――不安にかられるのでした。 (ふと思ったのですが、「ノーと言える日本」もよろしいのですが、成立してしまった向こうの方針に反対するよりも、影響力のある個人や団体が意見形成しているときに、その形成に加わっていくというのが、本道ではないでしょうか。) 今度は、漢字の使用を試してみたくなります。対象はこれも面識のない東南アジア研究の日本人某氏。氏の好著の中に、事実誤認とまではいかない程度の瑕瑾があるように思えたので、Britannica(マルチメディア版英語CDが15000円ですよ、15万円ではなく)の記事を添えて送信。宛先は、例の如く大学のホームページから入手。23時間4分後に丁重な返信があり、文字化けは皆無でした。ただし、氏はE-メイルを使い慣れていないせいか、段落分けもレイアウトもない文面には、少し閉口しました。 試運転は終わったところで、いよいよメーリング・リスト(半ば公開の意見・情報交換のサークル)へ登録する段とはなりました。できたら経済関係のものにして、日本経済の閉塞状況を剔抉(てっけつ)し、加うるに新ミレニアム世界経済の動向を予断、そしておいしい話を仕入れることができるのであれば、そのグループにもぐり込み――と私も考えたのでしたが、いまだにサミュエルソンの「経済学」を読了していないレベルですので断念。 (ところで、デイ・トレーダーだとか何とかと浮かれている若き諸君、老婆心で言うのですが、一番大切な知識、「効率的市場の理論 efficient-market theory」は、ご存知でしょうか。まだであれば、上掲の「経済学」(1998年出版の sixteenth edition では、486-489ページ)を熟読玩味して下さい。といっても、この理論に頼って、展望なき業界で、自分の退職金計算しか関心のないような経営者をもった企業(武士の情けで、具体名は控えさせていただく)を底値で(だと思って)買うようなまねもいけないのです。そもそもギャンブルなるものは、楽しんだり悲しんだりするのがお客、儲けるのは胴元と“本質的”に古今東西なっているんですから。――今では私も、冷静に真理を語りえる境地へと達したのです。) そこで、いまや渋いというよりはマイナーな「哲学」、その中でも地味なヘーゲルにしました。加入したのはメーリング・リストとしては大手の“Georg Wilhelm Friedrich Hegel Discussion Group”で、メンバーは300人くらい。ところが、加わったそうそう、「このリストはマルキストに乗っ取られてしまった!」と叫びながら消えていった大学助教授がいたのには、いささか驚きました。何でも、大学の教師のくせにマルクスを哲学者として認めないのはけしからんというわけで、集中砲火を浴びせられたようなのです。これは、怖いオニーサン、オネーサンのとこに来てしまったのかなと、後悔したのですが、他にヘーゲル関係は見当たりません。また、故 廣松渉氏の思想を紹介したいとの思いもあったので、マルクスを知らないのよりは、知ってる人たちとの方がコミュニケーションをとりやすいのではないかと(そうならないこともヨークあるわけですが)、とりあえずは草鞋をぬいだのであります。 メール原文――というほどのモンでもないんですけど――の気づいた誤字・悪文は訂正しました。また、各件名(タイトル)も冗長な部分をカット。登場していただいた個人のお名前は、記号化させていただきました。メールの最後の名前とE-mailアドレスなども、煩雑なので削除しました。 ご意見・ご感想をお待ちしています。E-mail : takin@be.to
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